2012年6月10日日曜日

簡単に振り返るリオバンバへの道

前回のブログでリオバンバまで書きましたが、話の流れで道中写真を載せれなかったので
こちらでご紹介します。

マチャチから70km南のサルセドの入り口にはこんなモニュメントが。
s-DSC00536
なんだと思いますか?

正解は…
s-DSC00537
アイスなんです。

なぜかこの街はアイスが名産らしく、街中右も左もアイス屋さんだらけ。
街を抜けるまでにたぶん50件以上アイス屋があったと思う。

この時アイスなんて全然食べる気がなかったのに、
何件もアイス屋を見せつけられ、周りがみんな美味しそうに食べているのをみると…
s-DSC00538
こうなっちゃいます。

くぅー、あと少しで街を抜けられたのに!

いやしかし、こうやって何度も同じ物をリピートで見せつけられるとつい買っちゃうんだな。
仕事での売り場を考える時にリピート陳列なんかは売れ筋商品を拡販するための
基本技の一つなんだけど、いざ立場が変わったらまんまと引っかかってしまった 笑
恐るべし、リピート商法。

南無阿弥ブタツ…
エクアドルはこうやって豚の顔を軒先に並べている事が多い。
ちなみにこれは僕の購買心理には響かない 笑
s-DSC00540
マーボーの街もあるのかな?
s-DSC00541

s-DSC00542
アンバトは断崖の町。
s-DSC00548
泊まった宿は窓が広くて素敵なところだった。
ただし電球が切れていたので、交換お願いしたらテレビの明かりで我慢して!って。
最近、電球切れ多いなぁ。。
s-DSC00562
近くには靴専門のメルカドがあった。
s-DSC00555
s-DSC00559
s-DSC00571
s-DSC00573
出口付近の謎の女性像。
s-DSC00576
ちなみにこいつに見とれてたら、ここで分岐を見逃して5kmくらい間違って進んでしまい、またここに戻ってきた 笑

アンバト郊外にて。
s-DSC00577
27年間探し求めていたものが、こんなエクアドルの片田舎にあった。

はしゃぎ過ぎな標識。ひかれちゃうよ 笑
s-DSC00578

3400mくらいの高原地帯。
s-DSC07028
s-DSC00584
雨雲に追いつかれだしたが、ここからダウンヒル。
“蹴散らせー”って叫びながら雨雲を振りきってリオバンバへ。
s-DSC00589
落ちたら死のマジもんデスロード。
s-DSC00590
リオバンバ。
セントロの方まで行ったけど、あまりピンとこなかったこと、幹線道路から外れてしまうこともあって
郊外に戻って、そこのホテルに泊まった。
安くて朝飯付きだった。やりっ。
s-DSC00593
s-DSC00595
s-DSC00600
s-DSC00601

2012年6月8日金曜日

黒煙とクラクション

マチャチから2日。
順調に距離を稼ぎ、リオバンバに到着した。

この2日間は、アンデスの廊下と呼ばれる5000m超級の山々に挟まれる
エクアドル屈指の絶景ルートを走ってきたのだが、いかんせん天気がはっきりしなかった。

幸い小雨に降られる程度で、苦労はしなかったものの肝心の山々は分厚い雲に阻まれ
その山容を確認することはほとんど出来なかった。

天気は水物。
まぁ仕方ないだろう。

それに僕は遠くに見るだけじゃなくって、その頂きに立てたんだ。
あれもこれもと期待するのはいささか欲張りかもしれない。

と景観を堪能出来なかったことには、自分自身納得できている。

ただ。

ただだ。

エクアドルの車の運転がなってない。

キトを出る時も苦労したのに、このアンデスの廊下を走っててもイライラさせられっぱなし。

ほんとに勘弁してもらいたいものだ。

なにがって、まずは車が全て優先と言わんばかりの運転。
道路が案外きれいに舗装されているもんだからビュンビュン飛ばす。
ほとんどが距離をあけようとせず、僕のすぐ近くを掠めて抜いていく。
タクシーとちょっと擦ったし。

それに車が道路を跨いで曲がるときも、ほんとに危ない。
明らかに僕が先に侵入しているのに、お構いなしで突っ込んでくる。

たまに気のいいドライバーもいて、手で“ほら行きな”と道を譲ってくれるときもあるのだが
その譲ってくれた車を後ろから別な車が追い抜いてくるから、
彼の気配りは意味がなくなってしまうし、とても危ない。

クラクションの自己主張もうるさい。
うるさいを通り越してウザい。
自転車で走っている人達は分かってくれると思うのだが
クラクションの鳴らし方一つで、なんとなくドライバーの声が分かるものだ。
コロンビアなんかは“頑張れよ”とか“追いぬくから気をつけてな”といったかんじのマイルドなクラクションが多かった。
ここでは、“どけどけー!”といった感じでクラクションを鳴らしてくる。それも頻繁に、遠くから。
タクシーも空車の合図でクラクションをガンガン鳴らす。
これだけではなく、何故か意味のないクラクションも多い。
それも不快なビートを刻んでならす。
信号待ちで前の車が1秒でも青信号に気付かなかったら、すぐさま後ろからブー!
見通しのよい直線道路、後続車が前の車を抜いている最中はずーっとブー!!
自分に関係ないことでも、心中穏やかでない。
今朝は朝6時に道路から“ブーーーーーーーー!!”っと鳴る音で目が覚めた。
5分ぐらいずっと鳴りっぱなしだった。だれか呼んでたのだろうか?
なんとゆーか、この国のクラクションの使い方は、日本的な間隔だと“顎で指図する”ような傲慢さがあるような気がしてならない。

そして排気ガス。
どういうわけか、排気ガスが圧倒的にくさい。
しばらく自転車から離れていたのもあるだろうけど、とにかく臭く、汚いのだ。
ここが3000m近い標高で空気が澄んでいるせいもあるのかもしれない。
バスは乗客を見つけると、どこであろうと停まる。
ヒドイ時には50m進んでは停まり、また50m進んでは停まる、の繰り返し。
いらだつのは、わざわざ急加速して僕を抜いて急ブレーキで僕の前に停まるのだ。
すぐ前方に乗客がいても、わざわざ僕を抜いて、僕の前で律儀に停まる。
山がちなこの国でストップ&ゴーを繰り返すと、発射の度に信じられないくらい真っ黒な煙が上がる。
こんなバスと僕は抜きつ抜かれつの繰り返し。抜かれる度に僕は黒煙を浴び顔をしかめる。
この国の経済発展状況もあるので、ここでは排気ガスが環境にうんたらとか言うつもりはない。
ただ運転マナーについての話だ。
もう少し考えて運転して欲しい。

とまぁ文句を散々書いてきましたが、実際走るとホントにストレスだ。
とはいえ僕が日本の運転マナーを持ち込んで批判してるだけという意見もあるかもしれない。

ただ、これだけは無いだろうと思う。

エクアドルの道路には車に轢かれた犬の死体がたくさん転がっている。
その大半はそのままだ。近くに人がいたって無関心。
これって、あなたの近所の犬じゃないの?それともあんたのとこで飼ってた犬じゃないの?

人間では無いとはいえ、人と共同生活を営んでいる動物が目の前で死んでいるのに
よくあることだよと言わんばかりに、そのままほったらかしにする人たち。
そしてこんなにもたくさんの死体が出ている車の運転態度がいいわけがないと思うのは僕だけだろうか。

※話が数日後に飛んでしまうが、ある日上り坂を僕は必死に登っていた。
このあたりは猛犬多発地域で、犬を刺激しないよう僕は彼らの脇をそっと通り過ぎていた。
前方に二匹の犬が現れた。
まずいなぁと思ったが、幸いにして飼い主が側にいた。
犬たちも犬同士でキャンキャン戯れていたので吠えられなくて済むかなと思っていた矢先に一台のSUVが通りがかった。
路上ではまだ犬たちが戯れていた。
そこをその車はクラクションを鳴らすもののスピードを緩めることなく犬を目がけて進んでいった。
クラクションに気付いた犬は路肩に避難しようとするも時既に遅し。
一匹は上手く車の真下に潜り込んで事なきを得たが、もう一匹は轢かれてしまった。
どんな擬音語でも形容しがたい、思い出しただけでも身の毛のよだつ鈍い音が路上に響いた。
大怪我を負った人間が我を忘れて、その場で喚き転がるように、犬もまた断末魔の叫びに近い悲鳴をあげ苦しんでいた。
なんとか我に返って、必死に路肩に移動しようとするものの、足が折れたようで何度も転ぶ。
転んでもなお、四肢が万全なときと同じように体を使おうとするので何度も転ぶ。
飼い主が彼を抱きかかえるものの、差し伸べられた手は彼に激痛を与え彼は再び叫ぶ。

僕が見ていた一部始終である。
犬が轢かれる瞬間のあの鈍い音に大きなショックを受けたが、
更に驚いたのは犬を轢いた車はそのまま行ってしまったのだ。
轢いた瞬間、車体が一瞬浮かぶほどの衝撃だったにも関わらず。

2012年6月6日水曜日

27日目の出発

明日こそこの街を出るぞ。
そう決意して前日に荷物もパッキング済みだった。

しかし、キト滞在27日目の朝、空はどんよりと曇っていた。
窓から表をみると、雨粒が道路で鈍く黒光りしていた。

雨季のキトはどんなに空が青々とした朝でも、午後には大抵雲が太陽をすっぽりと覆う。
しかし、前日はこの上ない快晴が一日続き、いよいよ雨季の終わりを感じさせるかに思えたところでこの天気。

朝から雨が降るなんて、この一月近い滞在の中でも記憶にない。
出ると決めた日にこんな天気って。

出発しようとしながらも、あらゆる誘惑に後ろ髪を引かれて、ついつい長居してしまった僕のように
この雨季の空もなかなかその場を離れようとしないみたいだ。

しかし、今日という今日は出発しなければ、また再びズルズルと居座り続けかねない。
そう思って前日に宿代を支払いは済んである。
サイクルパンツに、日本から送ってもらった走行用のハーフジップのTシャツも着用済みだ。
これで出ないでどうする。

雨ももう止んではいたので、当初の8時出発予定からはすっかり遅れたものの
9時半に宿を出た。

久々のフルパッキングの自転車。
いざ出発だ!
s-DSC00488
重さは感じないものの坂がちなキトではすぐ息が上がる。

因縁の旧市街、スクレや泥棒宿を横目に中心部を過ぎる。
s-DSC00493
それにしてもこの街の車の運転はスピードこそ出さないものの自転車泣かせだ。
バスレーンが通ってるために路肩を走ろうにも走れないし、道路を横断しようと手をあげても無視される。
自動車優先主義。道もところどころボコボコ。
s-DSC00504
久々の自転車で走行が慣れないのに加えて、この車の横暴とも言える運転にイライラしつつ2時間。
ようやくキトを出れた。
s-DSC00505
s-DSC07024
市街にでると、道は綺麗なアスファルトに変わり路肩も広くなった。
この道は以前コトパクシに行く時に通った道なので、もともとは知っていた。
この快適な道があるのを知ってるからこそ、この道に出るまでが長くて仕方なかった。

キト以南のパンアメリカンハイウェイはエクアドル最高峰チンボラソを筆頭に5000m級の山々に囲まれた
丘陵地帯を貫いており、その景観は“アンデスの廊下”と呼ばれている。

ただ、残念ながら今日は、その山々は分厚い雲に阻まれその威容を目にすることは出来ない。

今日の目的地は80km先のラタクンガ。

せっかくのアンデスの廊下の前半戦をこんな曇り空の中でいいのだろうか?

うーん…





やーめた。

やっぱりエクアドルのハイライトをこんな天気で走るのもったいないよな。

青空の下走ったほうが気持ちいいし、コトパクシを背景にあの時の余韻に浸って走りたいし。

今日はすぐそこのマチャチで泊まろう。



ということで立ち寄ったマチャチ。

ここもコトパクシ登山の時に寄った街なので、ある程度勝手知ったる街で街の規模も大きいのだが
宿泊施設が少なかった。

1時間近く街をウロウロし、ようやく2件の宿を見つけ安い方の7$の宿にチェックイン。
ベッドが2つある広い部屋をあてがってもらったのだが、ベッドがなぜか犬臭い。
おまけに鍵がなかったので外出もはばかられる。

ささっとスーパーとレストランに行って昼ご飯をテイクアウトし宿で食べる。
s-DSC00508
s-DSC00509
s-DSC00510
ネットもないので暇だった。

気づくとウトウトと眠ってしまった。

目が覚めると夜の9時。

たいして走ってないのに、体はしっかり疲れていたようだ。

すっかりまたお腹もすいたので、前の日にテイクアウトして冷凍しておいた
玉麺館の餃子を焼いて食べる。
カバンの中で圧迫され形はひどかったが、相変わらず味は抜群だった。
s-DSC00511
キトを離れた今日もこの餃子に舌鼓をうつ夜。
あぁ。なんて贅沢なんだ。

僕の幸せとは裏腹に宿の外では、犬が狂ったようにいつまでも吠えていた。

2012年6月5日火曜日

キト新市街ライフあれこれ

※いろいろと話が前後して読みにくくなってしまいましたが、コトパクシ下山後のキト生活あれこれです。

コトパクシ下山後、思ったより足にダメージは少なく、もう翌日にでも出発できるほどだった。
しかし、僕はキトに居続けた。
それは何故か?
ひとえにそれはこいつのせいだ。
s-DSC00444
泊まっているホステルに隣接した中華レストラン玉麺館の豚餃子。
こいつがホントにメチャウマだった。
まだコロンビア、エクアドルしか旅していない僕が言うのも何だが南米最高峰の味。
いやアジア以外の中華では五指に入るんじゃないかってゆう旨さ。
ニラの辛味がしっかり効いたタネもさることながら絶妙なのが焼き加減。
焼き面はカリカリ、他の皮はしっかりモチモチしている。

このお店、夜は営業していないので食べれるのはお昼時だけ。

このお店のせいで、毎日昼のスケジュールが決まってしまうのだ。
おかげで温泉に行ったりとか考えていたが、お昼に餃子が食べれなくなってしまうので
あえなく中止となった。

そのぐらいの味。

また話は前後してしまうが、スクレからこの新市街のホステルに移動してくる時、
ちょうどエクアドル入りしてきた、夫婦チャリダーのK夫妻と連絡を取り合っていて
この新市街のホステルで出会っていた。

コトパクシに登る前に、夫妻ともこの玉麺館にきていて、餃子を囲んでコロンビアやエクアドル北部の
自転車談義に花を咲かせ、またこれから行くペルーやボリビア、パタゴニアの見所をたくさん教えてもらっていた。
(二人は去年この地域を走っている)
そして元々の予定ではK夫婦と食事をしたら、コトパクシにより近いラタクンガに移動して登山をするつもりだったが
奥さんのYさんに言われた
『下山後のおいしい餃子を楽しみに登ってきたら?』
の一言でキトから登ることにしたのである。
確かに、疲れた体にチキンの現地飯はやだもんなぁー。

そのあいだ夫妻はガラパゴスへと旅行に行っていて、僕が登山を終えたあと夫妻がキトに戻ってくるまで4日ほど
間があいたが、カルタヘナで別れたモトミくん、サヌキくんもそろそろキトに入るとのことだったので待つことにした。

待ってる間、泊まっているホステルが予約でいっぱいとのことで、別なホステルに移動したのだが、ここでも素敵な出会いがあった。

一輪車乗りのCさん。

世界各地で一輪車パフォーマンスをしていて、動画を見せてもらったがすごくカッコイイ。

それに僕も多大な影響を受けている自転車乗りの大先輩かつ、ヒット作“行かずに死ねるか!”の
石田ゆうすけさんのファンのようで、石田さんの話で盛り上がった。

それにしても、旅をする上で一輪車とゆう大きな荷物を抱えて旅するCさん。
大きな荷物とゆうものは移動時に大きなストレスになるわけで、ましてや移動が多いバックパッカーにとって
そのストレスは計り知れない。

それでも世界各地でパフォーマンスをするために、そのストレスと向き合うCさん、そして無茶カッコイイ技の数々。

これで刺激を受けずにいられますか。

ってことで買っちゃいました。
スラックライン。
s-DSC_0291
Cさんはもうキトを出発してしまっていて、同時期にガラパゴスから帰って来たK夫妻とアウトドアショップを物色していた時に発見してしまった。

僕は日本でもこれを持っていて、旅に出る前『これで世界中で動画撮ったら面白いかな?』って漠然と思っていた。
結局のところ、重さに負けて持って来なかったのだが、Cさんに会って考えが変わった。
スラックラインと、一輪車ではジャンルが違うけれど、パフォーマンスのためなら苦労を厭わないCさんに大いに刺激を受けた。
僕もこれを世界中で張って、かっちょいい動画作るのだ。
でもまずは、、練習しなきゃー!

と勢い半分、刺激半分で買ってみたはいいが、荷物をまとめてみて初めて冷静になれた。
やっぱりかさばる&重い…

いやいや、かっちょいい動画を作るためには何のこれしきー!

あ、そうそう上の写真の僕、見慣れないTシャツ着てるでしょ?
そうなんです、オリジナルTシャツを作ったんです。
じゃん!
s-DSC00466
南米大陸のゴール、ウシュアイアに続く道ってことでRuta Ushaia。
このTシャツは僕だけじゃなく、キトに遅れて到着したモトミくん、サヌキくんも色違いで作った。
なかなかいい感じでしょ?

この写真をFacebookに載せたら、思いのほか、現在アフリカを走っている友人のチャリダーから
『僕の分も!』とオファーがあったのでRuta Africa版も作ることになった。
完成版はこちら。
s-DSC00476
これまたいいかんじー!と思ったのだが、よく見たらAFRICAがAFRIKAに。。。
自分のだったら笑えるけど、頼まれものだっただけに、気付いた時はかなりゾッとした。
慌ててお店に行ったけど、お店のお姉さんは、南米じゃCでもKでも意味は一緒よ!とのことで…

いやぁ、でぼさんマジですんませんでした…。

とまぁ、こんなかんじでうだうだとキト新市街ライフを楽しんでいました。

今日も餃子がうまい!!