2013年8月28日水曜日

美しい街

サラマンカは美しい街だった。

まぁこう書き出してしまうと、はっきりいって後に続く言葉が出てこない。
美しいを補足するためにあれやこれやと陳腐な言葉をつけると
その美しいがどんどんと価値が下がる、そんな感じがする。

ただ、だからといって美しい、たったそれだけで終わらせてしまうと、
僕のこの旅は他の誰かにとってかわってもらってもいい旅になってしまうので
少しぐらいは説明を加えたいと思う。

僕がこの街を直感的にいいなと感じるそれは、多分にこの街がもつ空気だ。
歴史的にイスラムの支配下に置かれた時代を経て、再びキリスト教の手に戻った
言い換えれば、様々な変化を受け入れてきた街。
スペイン最古の大学を抱えるこの街は若い学生たちが通りを賑やかす。
今日では世界各地から学生が集まるから、すれ違う顔つきも人それぞれ。
そんな若い空気が、
歴史的な街だからといって懐古主義に留まらせない生きた流れがあるように思えた。

灯された光の織りなす陰影に溜息の漏れる夜のマジョール広場。
スペイン屈指とも言われる美しい広場の価値などお構いなしに地べたに座り、
思い思いに談笑する若者たち。

通りの反対側の先にある2つのカテドラルの間にある広場も日中は若者で一杯。
その若者に混じってサンティアゴへの巡礼路を行く、巡礼者がちらりと見える。
きっとこの人だかりの中には地元の人間もたくさんいるのだろうけれど、
外からやってきた者達がもたらす新しい風、その風が気持ちよく流れる街だった。
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たまたま昼と夜とで同じアングルで撮れた写真。
昼夜の街の表情の違いをご覧ください。
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