2011年7月21日木曜日

カルガリアンライフその2

カルガリーでは友人に会う予定だった。
Rという同級生の女の子がカルガリーにワーキングホリデーで暮らしていた。

僕の生まれ故郷である福島県伊達郡飯野町(現福島市)は人口6,000人程度の小さな町であるが、
僕が中学生の頃は毎年夏休みに、中学2年生を対象に“町民の翼”といわれるオーストラリアへのホームステイ体験が催されていた。
大体10名前後が、参加できるこの企画に僕は抽選をくぐり抜け運よく参加することが出来た。
その時、一緒に参加したメンバーにRがいた。
Rとは旅行中のホームステイを終えて、全員が集合してシドニー観光をしていた際のホテルで大喧嘩になった。
正確には男子対女子といういかにも中学生らしい構図だけれど、その中でもそれぞれのリーダー格であった僕とRが中心となって喧嘩が始まった。理由は些細なことだったけれど、だんだんとエスカレートしだし、最後はその中の一人の女子に水を掛けられるという始末だった。
今となっては良い思い出だけれど、そのRと僕とが飯野町という小さな町から飛び出してカナダで会おうとしているのだから、世界は狭いと思わせるには十分な気がする。

もっとも結論からいうと僕の出発が遅れたせいで彼女はビザが切れ入れ違いで帰国してしまったのだけれど。

でも、彼女は僕がこの街をエンジョイ出来るようにとカルガリー在住の女の子を紹介してくれた。

さて、前置きが長くなりましたが、セーフウェイから戻った僕は宿で彼女と待ち合わせをしていたのだ。
泊まっていたモーテル

名前はかずえさん。
カルガリーに来てもう一年以上という。
元々語学が好きで、ちょうど良いタイミングでカナダで仕事が見つかりこちらに来た。

メールでやり取りはしていたものの、初対面。
少し緊張したが、彼女は素敵な笑顔で僕を迎えてくれ、ホッとする。

心強い援軍を得た僕は、これまで小汚い僕一人では入る勇気がなかったレストランへ連れていってもらうことにした。

そしてこれまた、一人では食べれなそうなステーキとワインをチョイス。
焼き加減が絶妙だった

スーパーで買うステーキ肉もおいしいけれど、さすがにレストランのステーキは別格だった。しかも地元のアルバータ牛とオカナゲン産のワイン。
日々の疲れも手伝って一杯ですっかり酔っ払ってしまった。
そんな僕を笑いながら『大丈夫??』と心配するかずえさん。

ステーキを堪能した後は、タピオカ入りジュースを出しているお店にも連れていってもらい、杏仁ジュースをオーダー。
杏仁の優しい甘みとタピオカの弾力ある歯ごたえがおいしい。

その後、かずえさんにカルガリーの夜景スポットに連れて行ってもらう。
さすが、カルガリー市民でないと辿り着けないような場所で、市内のビル群がまとめて見渡せる。
しかし、本日はとても風が強く、寒かった。夜になり一段と気温が下がったため凍える思いで夜景を見ていた。

しかし、こんな寒い中でもカナディアンたちは半袖。こういうのを見ると体の構造が僕らアジア人とはまったく違っているんじゃないのかと思ってしまう。短距離などの陸上競技で僕らがまったく彼らに敵わないのはこういうところから来ているんじゃないだろうか…。

一つ目の夜景を見た後、2つ目のポイントへ移動。こちらはカルガリーの住宅地の明かりがキラキラと輝いていた。
昼間、ダウンタウンに行ったときは人のまばらさに少し拍子抜けしたけど、この夜景の輝きを見ると、この光の数だけそれぞれの暮らしがあって、それぞれのストーリーを持って生きている。その全ては無理だけど、少しでも多くの人や暮らしを見ていきたいな と思った。

こんな気持ちにさせてくれた夜景も 、一人の自転車旅では出会えなかっただろう。ここに導いてくれた、R・かずえさんに本当に感謝だ。

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