2011年7月10日日曜日

バンフの街へ

待望の日は朝から天気が悪かった。

少し雨がちらついている。

でもBanffの街まではわずか60キロ。

すぐに着くだろうと、テントを撤収し、マイクとはBanffで再会を約束し出発。

が走り出すとすぐに雨は本降りになってきた。

まずいなぁ、ここからしばらく何もなくなるから一度雨宿りするかとガソスタで雨宿り。
ホットチョコレートをすすりながら空を見るとどんどん雲が山を隠していく。
30分ほど待ったが一向に良くなる様子はなく、悪くなる一方なので、雨具を着込んでえいや!とガソスタを出た。
かなりの土砂降りっぷり。
ガソスタを出たことをすぐに後悔したが、そうも言ってられない。
今日も早めに着いて宿を取らなければ。

Lake Louiseからはもう一つの風光明媚な道路のBow Valley Parkwayが一号線に平行して走っているのだが、この雨の状況では何も景色も見えないし、旧道は道が悪そうなので泣く泣くパスした。
といっても30キロ先に再び合流するためのジャンクションがあるのを知っていったので、天気が戻れば行こうと一号線を選択した。

雨と気温の低さがどんどん僕の気力体力を奪う。

さっきのホットチョコレートで温まった体はもう過去の話だ。

早くBanffへ!!の思いでハイウェイを飛ばす。

しばらくすると例のジャンクションが見える。

天気は引き続きの雨。

これは、行ってもあまりよく見れないかなと思ったので苦渋の判断でBow Valley Pkwyは通らなかった。
それになにより、今はこの泥だらけになった冷たい体を温めてくれるホットチョコレートが恋しい。

昨日の分水嶺にせよ、ルイーズ湖にせよ結局のところは感動ってものはシチュエーションが左右する幅が大きい。自転車で太平洋から漕いできたから、分水嶺に感動したわけだし、苦労して辿り着いたルイーズ湖が車であっさりいけるところだから自分には響いてこなかった。でもルイーズ湖を楽しみに遠路はるばる車を走らせてきた家族連れにとってルイーズ湖は来るに値すべき場所だと思うし、やはりシチュエーションは大事なのだ。
今回のBow Valley Pkwyは今の僕にとって行っても感動は薄いと思われるシチュエーションだし、何よりもこの場所に“縁”がなかったのだ。無理して行く必要はない。
と半ば自分を言いくるめるように言い聞かせてジャンクションをパスした。

ところが5キロほど進むと急速に雨雲が晴れ始める。
『なにそれー!!』
と心で突っ込みをいれつつも、あぁやっぱり縁がなかったのかなと思うと妙に納得した。

それでもキャッスルマウンテンを見れたのは唯一の救い。
城のように見える山容からそのまま命名キャッスルマウンテン

おや?天候が…             
 
晴れたー!!遠くに見えるキャッスルマウンテン。戻る気力はなし

さらに30キロほど走ってBanff IN!!
ようやく着いた。
バンフキター

ここでしばらく休養するのだ。

小高い山の上にあるホステルに投宿し、街を散策。
ここはニューヨークか!!と思うようなほど綺麗な町並み。
観光客もものすごい数だ。

patagonia Banff発見。
二年前に出来たばっかだそうです。
patagonia社のウェアにお世話になりまくりの僕は迷わず突入!
化繊インサレーションを既に持っているが、やっぱりダウンセーターが欲しい。。
しかし我慢我慢。
ここを過ぎればしばらく寒さに悩む必要はない。
日本人のスタッフの方もいて少しおしゃべり。
ショートソックスがもう一足欲しかったので購入。
昼ご飯
完璧な街並。ある意味作られた街並か。

馬車も走る。高いだろな。

その後中華のご飯を食べて街をふらふらしていると
『アツシー!!』
と僕を呼ぶ声がする。

振り返ると、マイクだった。

マイクはレイクルイーズで2時間雨待ちをしてBow Valley Pkwyを走ったらしい。
僕がそこを走っていないことを告げると、驚いた顔をして
『お前は大きなミスを犯した』という。
うるせーやい、縁がなかったからいいのさ。

マイクも今日はこの街に滞在する予定だが、ここでもやはり彼は泊まるお金は出せないと
郊外で野宿するという。
彼は明日にはカルガリーに出発してしまうのでここでマイクとはお別れだ。

がっちり握手してお別れ。
マイクはいつもギアを軽くしてくるくるとペダルを漕ぐのだが、このときも漕ぎ出しは立ち漕ぎでくるくるくるくるとペダルを回して夕日の彼方へ去っていく姿がまぶしかった。

4 件のコメント:

  1. こんにちは!僕も現在レイクルイーズを走行中の日本人(吉尾一郎)です。(間もなくカルガリーから帰国しますが)このブログのことをドイツ人の男の子から教えてもらいました。明日僕はキャンモアまで走行し、明後日カルガリーに行きます。2日、カルガリーのユースに滞在します。出会うことはないやもしれませんがもし会ったらよろしくお願いします!

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  2. こんにちは!僕もちょうど今、吉尾さんのことをネットで知ったところだったんです。僕は明日カルガリーを発ち、南下する予定なんです。惜しいタイミングですね。もう少し早く吉尾さんのこと知っていれば!
    めちゃめちゃ悔しいです…

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  3. おはようございます!そうでしたか!ニアミスでしたね!しかしもしかしたらいずれどこかでお会いできるかもしれません。僕は一時帰国した後9月からまた数か所めぐるつもりですので、どこかで会えたらそのときは色々お話しできればと思います!

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  4. 了解しました!今度は今回みたいなことにならない様ブログチェックしていきますね!楽しみです!!&アメリカ横断したんですね。ルート66はどうでしたか?僕も5年前に横断をしていて、ブログを見てたらちょっと懐かしくなりました。

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