2011年7月11日月曜日

バンフの日々

いまさら言うのもなんだが僕は英語がほとんど話せない。

以前、仕事の時に買い物をした外国人客が税の還付が出来るかスタッフに尋ねて来たことがあり
困ったスタッフが僕に助けを求めてきたが、僕は
『出来ません』
と日本語で返答し、スタッフからがっかりされた経験がある。

そのくらい出来ない。
その程度の語学力でも案外海外を旅することが出来るのだから面白いものだ。

でも昨日はさすがに自分の英語力のなさを悔やんだ。

マイクと別れた後、ホステルに戻ると同部屋の住人が入ってきた。
名をグレゴという。ドイツのミュンヘン出身の23歳。
今はモントリオール大学で勉強中。夏休みでカナダを旅して周っているそうだ。

彼は自転車の僕に興味を持ってくれたらしく、色々と質問してくる。
言ってる事はなんとなく分かっても、返す術が僕にはなく、単語単語で返答するのが精一杯。
それでも彼は、別な言い方に変えてくれたり、聞き取りやすいようにゆっくり話してくれたりする気遣いがとても有り難かった。
彼に誘われ、併設されているバーにお酒を飲みに行った。

小さいスペースながらも世界各地の若者が集まりとても活気があった。
テーブルにつくと、グレゴ以外にもフランスやドイツの女の子たちが集まってきた。
グレゴと彼女たちは楽しそうにおしゃべり。
彼はフランス語も話せるのだ。
大半は英語で話していたが、それでも僕にはちんぷんかんぷん。
ただ、笑顔で相槌を打つのみ。

やがて僕の話題になり、自転車でここまで走ってきたこと、これからアルゼンチンまで抜けていくことに驚く彼ら。自分のことなのでもっと話せなければならないと思ったが、なかなか言葉が出てこない。
『Are you crazy?』
の質問に
『No,more crazy guy』
と答えるのが精一杯だった。

ここでしっかりコミュニケートできれば旅はもっと楽しくなるのにな~と思いながら、出来る限り知っている単語で答えるようにした。
ネイティブのカナダ人やアメリカ人と違って、母語が違う彼らは一生懸命に僕の言おうとしていることを聞いて理解しようとしてくれる。
でも、それに対してもきちんと感謝を伝えられない。

風景を楽しむ旅もいいが、言葉を話せればもっと旅は楽しいのだろうな。
そんな思いだった。
グレゴと晩飯シェア

1 件のコメント:

  1. いまカルガリーのユースにいます。伊藤さんも横断されたんですか!今は北南米縦断中ですね!ルート66良かったです。ただ僕は田舎っ子なもので、西部は良かったのですが都会の多い東海岸を行くより北米縦断(ロッキー沿い)の方があってるかもなと少々思いました。応援しています!!(ちなみにドイツ人のグレゴ君はまさしく彼です!)

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