2012年8月22日水曜日

サンタクルストレック 2日目

2日目の朝。
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昨日から吹き続けた風は今日も止むことなく、よりによって行く手に雨雲を運んできた。
まだこの辺りは雨に振られていなかったが、降りだすのも時間の問題だった。
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後方は台風一過のごとく、すっきり。
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何を好んでこれから雨が降るであろうところに突っ込んでいかなければならないのか。
ちかくにいたツアーガイドと話をしていると、彼らのツアーはここで一日停滞することにするそう。
出来れば僕もそうしたいところだったが、生憎僕の小さなザックでは4泊分の食料が限界で今日進まなければ今後の食料に不安が残る。
リマの日本食材店で仕入れた出前一丁を食べて出発。
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歩きやすい踏み固められた草原地帯を軽快に飛ばす。
しばらく行くと左手に湖が。
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ここでリマの宿で一緒だった女性とばったり。
彼女は反対側から歩いてきたそうだが、昨日も終日雲に覆われて全く景色が見れなかったそうだ。
軽く立ち話をした後、再び歩き始めると川底のような場所に出た。
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砂がちな足場で歩きづらいなと思っていると、いつしか今度はガレガレの岩場地帯に。
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雨季にはこのあたりも川になるのだろうか?
岩にせよ砂にせよどちらにしても歩きづらい。

しばらく行くと分岐のような場所に出た。
谷沿いに行く道のはずなのに、トレイルは山をスイッチバックで上がってゆく方が太くくっきりに見えた。
ちょうどそこを下りてきたハイカーとガイドの姿が見えたので、道はこっちであってるか尋ねると
そうだという。
しかし、ぐいぐいと標高を上げる道はどう考えても違う。
ただ、上の方は眺望がよさそうだったのでとりあえず登ってみた。
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サンタクルス谷の僕の歩いてきたルートが一望できるビューポイントだった。
改めて言いますがこれは後方の写真であって引き続き前方は真っ暗です。

地図を見るとどうやらこのルートは“世界一美しい山”と呼ばれる標高5947mのアルパマヨ山のベースキャンプに続く道だった。
ただ残念ながらアルパマヨは雲に覆われて見ることは叶わなかった。
ところでなぜこのアルパマヨが世界一美しいと形容されるようになったか、調べてみると
ドイツかどこかの雑誌で登山家たちにアンケートをとった際の一番がこのアルパマヨだったらしい。
標高といった具体的杓子ではない“美しい”という抽象的概念で世界一というのは
ひねくれた言い方をすれば“世界一美しい”のあとに“と感じる人の割合が一番多い山”ということではないか。
まぁこれは、悪天候でアルパマヨを拝めなかった負け犬の遠吠えであるが。

さて、話を戻すとまた道を間違えた僕であったが前方にサンタクルストレイルへ復帰できそうな小道を確認したので
来た道は引き返さずにそちらで行って見ることに。
向こうには平原が広がっており、おそらくあの辺りがタウリパンパのキャンプ場だろう。
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到着したタウリパンパは周囲360°をぐるりと山に囲まれるロケーション。
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通常であれば2日目はここで一夜を過ごす。
時刻は12時。
早い時間に到着してしまったのと、ここで一日を過ごしても恐らく視界は晴れそうにないのもあってそのまま通過することに。
前方にはトレッキング最高点のウニオン峠。
4700mを越える標高でもし雨に振られれば下手すると路面が凍る。
今日中に峠は越えておこうということで午後の部を開始した。
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峠に向かって伸びる道はこれまでと違って勾配がややキツくなり、この高度と相まって息が切れる。
おまけに雨というか時雨のような水分の混じった雪が降ってきた。
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50mほど歩くたびにぜぇぜぇと荒い呼吸をしながら休憩。
高度障害はなかったが雪と雨で気持ちが乗らないのもあってかなり大変だった。
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峠付近に差し掛かった頃、一組のツアー客とすれ違った。
“大変だね”なんて声を掛け合うと、お互いアッとした顔になった。
エクアドルの首都キトで一緒にスラックラインで遊んだカップルだった。
まさかこんなところですれ違うとは…

キトでスラックラインをしていたときは、パナマ~コロンビアを一緒にヨットで旅したトリントンに再会できた。
まったくもってこのスラックラインが導いてくれる縁ってやつはすごいもんだ。
まぁ、こいつは重いしかさばるからもう日本に送り返すことに決めたんだけども 笑

二人にあとちょっとで峠ということを教えてもらい、ひと踏ん張り。
ようやく峠に到着。
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峠を越えれば多少天気はマシになってるかなと思ったが、峠の向こうは果たしてさらなる雲が立ち込めていた。
オマケに足場が大きな岩の上なのでかなり滑る。
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2度3度転びそうになりつつ下りてゆく。
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途中、キャンプ出来そうな湖の脇を通りがかったが、この悪天候できれば何か遮蔽物のあるところにテントを張りたい。
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岩場地帯を抜けるとようやく、草原地帯に入ったがもうこの辺の足場がグチャグチャ。
しばらく行ったところに大きな岩石を発見して本日はそこにキャンプイン。
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テントを張って、さぁ晩飯だとガソリンストーブを準備するも点火せず。。
点火どころかまったく作動していない。

実は今朝ラーメンを作った時もストーブの調子が悪く、いろいろいじったらようやく直ったのだった。
ただ今回はいくらいじっても全く点く様子はなく。
完全に壊れたようだった。

テントに引き続きストーブまで。
ついでにいうと予備のライターまで壊れていた。

山に入る前に装備のチェックは基本だと叱られそうだが、一度にこんなにトラブルに遭うなんて。。

仕方なく、多めに持っていたお菓子を食べて早々にシュラフの中へ。

どうもペルーに入ってからというもの山岳地での相性が悪い。
エビで食あたりに始まり、峠ではことごとく雨、ダートに心折られ、装備が次々と故障。。
呪われているとしかいいようがないほど。

それにペルーでは強盗に怯え、砂漠の向かい風にやきもきさせられ、ドライバーのクラクションにイライラさせられ…
どうも楽しみきれていないな。

せっかくリフレッシュしにワラスにきたのにこの有り様…

いったいどうなっているんだ??

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