2012年8月14日火曜日

リマ到着と再会

全くもって楽しくない砂漠走行も6日目。
いよいよ今日中にリマ市内に到着できる距離まで自転車は進んでいた。
南米の西の玄関口にして、ペルーの人口の4分の1~3分の1を抱えるメガシティ。
いったいどれほどまでの近代都市なのかと、朝から胸を踊らせていたのだが、リマ近郊まできても相も変わらず砂漠は続いていた。
砂漠+断崖を走る道路。
ガードレールもないところもあり、下を覗くと足がすくんでしまうほど。
それでいて首都を前に交通量も増えているから始末が悪い。
左手に車、右手を崖に挟まれて左右1m程しか僕の安全領域は確保されていなかった。
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この時期の沿岸部は四六時中太陽の光が差し込むことなく、曇り空が広がる。
果たして、この終末感が漂う風景の先に本当にリマはあるのだろうか?
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断崖走行の先にアンコンというちょっとした街があり、そこを抜けると、リマへようこその看板が。
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メガシティ…?
ビル群…?
近代都市の面影は全く見られない。

それもそのはずで、まだリマの都市圏に入ったというだけのようでセントロまでの距離を示す道路のkmポストはまだ40km以上残っていた。

少しずつ増える建物とバスを横目に市内へ続くゆるい坂道を漕いでいた。
ふと前方に黒い影が2つ見えた。
この影には見覚えがあった
モトミ氏とサヌキ氏である。

実は、この手前の料金所を過ぎたときに売店のおばちゃんがすれ違いざまに
『さっきアミーゴが2人通って行ったわよ!』
と教えてくれていた。

その時点で彼ら2人と判明したわけではないが自転車に乗った日本人2人組といえばある程度想像はできていた。
彼らは沿岸部の最短コースを走ると聞いていたので、山間部を走っていた僕がここで追いつくとは随分ゆっくりしていたようだ。

小さな影はみるみるうちに彼らだと確信できるところまで追いついた。
向かい風とこの緩い風に多少苦戦している模様だ。
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しょーがあるまい…
ここで一丁、アンデス仕込みの走りを披露するとしよう。

彼らとの距離が3m、2m、1mと近づいてもスピードを緩めることなくペダルを踏む僕。
何か声をかけるでもなくモトミ氏に並び、抜く。
モトミ氏は一瞬、状況が分からぬようであったが、即座に『あぁー!!!』と声を張り上げる。

僕らが中米のエルサルバドルの首都サンサルバドルで出会ったときがフラッシュバックした。
あの時も、前方をフラフラ走るモトミ氏を僕が抜き去り、彼が声を上げた。

ちなみ前方でモトミ氏の叫び声を聞いて、振り返ったサヌキ氏であるが僕が抜き去った左側とは逆に右側から後ろを振り返ったので、僕が抜いたことに気づくまで2秒~3秒かかっていた。。
まったく相変わらずおもしろいボケっぷりだ。

しばらく走ったところで少し立ち話。
リマで宿泊予定の宿はそれぞれ違ったのだが、場所も近いので後ほど落ち合おうということで散。
気がつくと随分、都会らしい景観のところまでやってきていた。
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僕はセントロを経由し、新市街の郊外にある日本人宿へ向かった。
リマでのお宿江田inn。
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事前にオーナーの宏子さんに連絡をとってあったのでチェックインもスムーズ。
他の滞在者にも挨拶を済まし、ソファでお茶をいただく。
どっと疲れが出てきたとともに、心地良い安心感が生まれてきた。
お昼ごはんも食べずに走ってきたお腹に流しこむお茶は、これまでの砂漠走行で緊張しっぱなしだった心をほぐしてくれた。

さぁ、ここでゆっくり休養と気分転換をすることにしよう。

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