2012年10月23日火曜日

ボリビアの天と地

コパカバーナはチチカカ湖南島部に突き出た半島に位置する街。
ここから、半島を横断し湖の対岸にあるボリビア本土を目指す。

朝は西の空に真っ黒な雲がかかっていて、出発を辞めようかとも思ったが、
ここにいても特に見たいものがないので出発することに。

コパカバーナを出るといきなりがっつりと登らされる。
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おいおい、湖畔のくせにがっつり山岳地帯じゃないの!
勘弁してくれ、と悪態をつきつつえっちらと。
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なんとか、ここが頂上のようだ。
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頂上で昼食を取り、下りに転じる頃には朝方かかっていた雲もだいぶ晴れて
湖を見通せる高地を気持良く走った。
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チチカカ湖。
僕自身はボリビアへのただの通り道だと思っていて、特に期待はしていなかったのだが
この湖岸沿いの道は本当に気持ちが良かった。
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終盤、半島を挟んで北側の湖と左側の湖を同時に見れるポイントがあった。
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s-DSC08511そこを抜けて最後に強烈な下りを過ぎると半島の先っちょの街に到着。
さすがにコパカバーナまでとは行かないが、宿に軽食、商店と必要最低限のものは揃っていた。
うむ、ボリビアもこれなら何とか旅ができそうだ。
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ここから対岸までは渡し舟を使う。
こんな風にバスも当然渡し舟。
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こうやって、小さな渡し舟に乗り込むのは何だか広島~愛媛を結ぶしまなみ海道のようで少し懐かしい。
本土側も再び上りの山岳地帯。
だからレイクサイドじゃないのかよ!といいたい。
道自体は湖を巻くように走ってるのに…
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そして、ここでちょっとした変化が。
このあたり、地図に載っていないあたりでも住宅がポツポツとあった。
地図に集落として載っているところはもちろんその密度が増した。
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しかし、どうも活気が感じられない。
人の気配もまばらで、どこも今までの中南米に見られたセントロのような場所がなかった。
おまけに、商店がまったくといっていいほどなかった。
むむ、やはりこっちがボリビアの真の姿かもしれないな。
おかげで休憩するタイミングを失い、走り続けるはめに。

一応、こんな立派な看板もあったけれど、あまり当てにならず。
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その辺にいた現地民に宿の場所を訪ねると、この辺には安いのと高いのがあるらしい。
まぁ当然安いほうを教えてもらう。
教えられた先のホテルは
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こんな感じ。
生気全くなしで営業してるのかい!ってかんじだ。
裏からセニョリータが出てきて、“やってる”と。
値段を聞くと、400円だった。ボリビア、宿はだいたいこんなもんなのだろうか。
しかし、お湯は当然出ず。
最初、出るって言ってたのに。。
まぁ、トイレ、シャワーなしの宿もあるっていうくらいだから、トイレがある分まだマシなのかな。

その後、時間が余ったのでおばちゃんが言っていた高い方のホテルを泊まるわけでもないのに冷やかしに。
1kmほど離れた場所にあったホテルは、こんな寂れた集落に似つかわしくない5つ星がついていた。
当然、見た目も立派。
トトラで出来たベンチとテーブルなんてのもあった。

ここは、ボリビアの本気をお手並み拝見といこう。

レセプションにはフォーマルな格好の従業員が2人。
その一方に値段を聞く。
『一泊いくら?』
「お二人様で70$です」

ほほう、ボリビアの現地通貨ボリビアーノじゃなくってドル建てですか。
この時点で地元民は論外ってことですな。
しかし5つ星でこの値段は安くないか?

『部屋を見せてくれないか?』
「かしこまりました」

と部屋に案内してもらうのだが、なんとここにはエレベーターまであった。
すごっ。
ボリビアにエレベーターなんてあったんだ 笑

見せてもらった部屋はまさに異世界。
小奇麗というより、ド綺麗なベッドには上品なベッドカバーがかけられ
エアコンもあれば、便座には清掃しましたよの紙のシートが巻かれ、
洗面台にはボトルに入ったシャンプーなどのアメニティが置いてあった。
当然、シャワーもアツアツが出ることだろう。

400円の我がホテルとは歴然の差だ。
しかし、手の届きそうな値段でこのクラスにホテルに泊まれるとは…。

ボリビアの本気にちょっと驚きつつ、我が家へと帰った。

まぁ、言うもんね住めば都って。

負け犬の遠吠えがチチカカ湖の夕日に吸い込まれていった。

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