マラケシュ出発の朝の空模様は、晴れ予報にも関わらずどんよりとした曇り空。
ただでさえ、まだ気持ちが乗ってこない自転車走行の初っ端からやる気をそがれる空模様だけれど
炎天下の太陽の下を走るよりはいくらかマシかもしれない。
前日にパッキングした荷物を自転車に取り付けていると、リョウセイ・サトコさんも起きてきた。
程なくして、準備完了。
前日、出発したようこ&ひろペアの時と同じように宿の前で記念撮影をし、再会を約束し出発。
メキシコシティで別れた時は、次はグアテマラあたりでなんて言っていて、
結局ここまでズレてしまってるので次に会えるのはどこになるか分からないが,
まぁ会えるときは、またすぐ会えるだろう。
二人の振る手を背に受けて細い路地を走りだした。
このまま、さっと走り出したら絵になるのだろうけど、角を曲がってすぐに現れるは階段状の路地。
そそくさと自転車を降りて持ち上げて渡る。
二人の見える場所じゃなくてよかったーと胸を撫で下ろしつつ、
昨日のようこ&ヒロもこんな風に見送りのあとここで自転車を降りてるんだなと想像すると笑えてくる。
自転車乗りは影でこんなシュールなことになっているのだ。
さて、マラケシュから郊外へ抜け、ワルザザート方面に抜ける道は
渋滞もけたたましいクラクションの嵐に巻き込まれるでもなくスムーズに流れた。
標識。読めない。。。
街中といえど、猛スピードで車が駆け抜けるブラジルからすると、それは雲泥の差。
路上の人々もメディナにいた人に比べるとだいぶ落ち着いた。
まぁ、モロッコ国民全員があのメディナにいる商人たちのようだったら、ちょっとうざすぎるよな。
しばらく走ってワルザザート方面へ抜ける分岐に差し掛かると、道は片側1車線の路肩なしになった。
交通量も多いと、事前に聞いていた道だったが、ドライバーもマナーが良く、
大きくはみ出して追い抜いてくれたり、ププッと後ろから軽く合図を出してくれたりした。
右手にアトラス山脈のシルエットが霞がかってぼんやりと見える。
飛行機で上から見た時もそうだったが、山脈部だけが、この平野にドン!と居座っている。
このアトラス山系は東西に2400kmの全長を持ち、
この山が北側の肥沃な大地と南の乾燥した砂漠地帯を分かつ隔壁になっているそうだが
これを見るとなるほど納得と思える盛り上がりを見せている。
これを今から越えていくわけですが…。
戦の前に、腹ごしらえってことで街道沿いのレストランで腹ごしらえ。
レストランはタジン一択のみ。
日本人にはどこか馴染みのある味付けだから、まずくはないんだけど、
この先もこればかりだったらちょっと飽きるよなーと早くも少し心配になる。
そこから一気に山岳地帯へと突入し、標高を稼いでいく。
山岳風景とは程遠い緑が生い茂る大地は、どこかコロンビアアンデスを思い出させる。
しかし、よく見るとその緑を演出しているのはウチワサボテンだったり、ナツメヤシだったりと
ここがもう南米では無いことを今更ながら再び僕に突きつけてくる。
まだ緑の多い景色とは裏腹に道はしっかりぐいぐいとつづらに折れて標高を稼いでいく。
見た目にも体感的にも傾斜はきつくはない。
が、なぜかスピードが思うように上がらなかった。
息の乱れも、僕がイメージする南米を走っていた頃の自分とは大きく異なっている。
終いには、50kmほど走ったところで、太ももがピリッと攣ってしまった。
まだ標高も1000mちょっと。
マラケシュが450mほどなので600mぐyらいしか上っていない。
なんという体たらくっぷり。
パタゴニアを走り終えて約40日。
その間、パラグアイを少し走ったりもしたが基本的にはほとんど運動らしい運動をせずにいた。
おまけにアルゼンチンでは毎食肉を400g~500gと米をたらふく食べていたので、
体が重くなるのは自明の理なのだ。
イメージと現実のギャップというものは残酷だ。
一度出来上がった自分のチャリダーとしての自信が走行1日目にして粉々に打ち砕かれた。
攣った両足で息も絶え絶えに自転車を押していた。
休憩に入ったカフェでは、店員のモロッカンが釣りをごまかそうとして
あからさまに気まずそうな顔で僕にちょろまかしたお釣りを渡してきたのだが
それを指摘する体力も残っていなかった。
マラケシュを出る朝は、今日はどこかでキャンプでもいいかなと思っていたのだが
この頃にはホテル!ホテル!!何が何でも今日はベッドで寝る!!!
という気持ちだった。
走行時間5時間、約70km走った坂の途中で何とかホテルを見つけ、
崩れ落ちるように流れこむ。
もはや値段も、宿の質もどうでもよかった。
ただただ僕はハゲシク疲れてしまったのだ。
午後4時半、就寝。。。
この辺りは見晴らしの良い崖側に突き出た家やカフェが多い。
ただでさえ、まだ気持ちが乗ってこない自転車走行の初っ端からやる気をそがれる空模様だけれど
炎天下の太陽の下を走るよりはいくらかマシかもしれない。
前日にパッキングした荷物を自転車に取り付けていると、リョウセイ・サトコさんも起きてきた。
程なくして、準備完了。
前日、出発したようこ&ひろペアの時と同じように宿の前で記念撮影をし、再会を約束し出発。
メキシコシティで別れた時は、次はグアテマラあたりでなんて言っていて、
結局ここまでズレてしまってるので次に会えるのはどこになるか分からないが,
まぁ会えるときは、またすぐ会えるだろう。
二人の振る手を背に受けて細い路地を走りだした。
このまま、さっと走り出したら絵になるのだろうけど、角を曲がってすぐに現れるは階段状の路地。
そそくさと自転車を降りて持ち上げて渡る。
二人の見える場所じゃなくてよかったーと胸を撫で下ろしつつ、
昨日のようこ&ヒロもこんな風に見送りのあとここで自転車を降りてるんだなと想像すると笑えてくる。
自転車乗りは影でこんなシュールなことになっているのだ。
さて、マラケシュから郊外へ抜け、ワルザザート方面に抜ける道は
渋滞もけたたましいクラクションの嵐に巻き込まれるでもなくスムーズに流れた。
標識。読めない。。。
街中といえど、猛スピードで車が駆け抜けるブラジルからすると、それは雲泥の差。
路上の人々もメディナにいた人に比べるとだいぶ落ち着いた。
まぁ、モロッコ国民全員があのメディナにいる商人たちのようだったら、ちょっとうざすぎるよな。
しばらく走ってワルザザート方面へ抜ける分岐に差し掛かると、道は片側1車線の路肩なしになった。
交通量も多いと、事前に聞いていた道だったが、ドライバーもマナーが良く、
大きくはみ出して追い抜いてくれたり、ププッと後ろから軽く合図を出してくれたりした。
右手にアトラス山脈のシルエットが霞がかってぼんやりと見える。
飛行機で上から見た時もそうだったが、山脈部だけが、この平野にドン!と居座っている。
このアトラス山系は東西に2400kmの全長を持ち、
この山が北側の肥沃な大地と南の乾燥した砂漠地帯を分かつ隔壁になっているそうだが
これを見るとなるほど納得と思える盛り上がりを見せている。
これを今から越えていくわけですが…。
戦の前に、腹ごしらえってことで街道沿いのレストランで腹ごしらえ。
レストランはタジン一択のみ。
日本人にはどこか馴染みのある味付けだから、まずくはないんだけど、
この先もこればかりだったらちょっと飽きるよなーと早くも少し心配になる。
そこから一気に山岳地帯へと突入し、標高を稼いでいく。
山岳風景とは程遠い緑が生い茂る大地は、どこかコロンビアアンデスを思い出させる。
しかし、よく見るとその緑を演出しているのはウチワサボテンだったり、ナツメヤシだったりと
ここがもう南米では無いことを今更ながら再び僕に突きつけてくる。
まだ緑の多い景色とは裏腹に道はしっかりぐいぐいとつづらに折れて標高を稼いでいく。
見た目にも体感的にも傾斜はきつくはない。
が、なぜかスピードが思うように上がらなかった。
息の乱れも、僕がイメージする南米を走っていた頃の自分とは大きく異なっている。
終いには、50kmほど走ったところで、太ももがピリッと攣ってしまった。
まだ標高も1000mちょっと。
マラケシュが450mほどなので600mぐyらいしか上っていない。
なんという体たらくっぷり。
パタゴニアを走り終えて約40日。
その間、パラグアイを少し走ったりもしたが基本的にはほとんど運動らしい運動をせずにいた。
おまけにアルゼンチンでは毎食肉を400g~500gと米をたらふく食べていたので、
体が重くなるのは自明の理なのだ。
イメージと現実のギャップというものは残酷だ。
一度出来上がった自分のチャリダーとしての自信が走行1日目にして粉々に打ち砕かれた。
攣った両足で息も絶え絶えに自転車を押していた。
休憩に入ったカフェでは、店員のモロッカンが釣りをごまかそうとして
あからさまに気まずそうな顔で僕にちょろまかしたお釣りを渡してきたのだが
それを指摘する体力も残っていなかった。
マラケシュを出る朝は、今日はどこかでキャンプでもいいかなと思っていたのだが
この頃にはホテル!ホテル!!何が何でも今日はベッドで寝る!!!
という気持ちだった。
走行時間5時間、約70km走った坂の途中で何とかホテルを見つけ、
崩れ落ちるように流れこむ。
もはや値段も、宿の質もどうでもよかった。
ただただ僕はハゲシク疲れてしまったのだ。
午後4時半、就寝。。。
この辺りは見晴らしの良い崖側に突き出た家やカフェが多い。
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