2013年6月28日金曜日

肩透かしの迷路

古都メクネスに着いた僕らは旧市街を避け、新市街に宿を取った。
気のおけない輩がたむろし、複雑怪奇な路地の続く旧市街よりも
何かと便の良い新市街の方が安心して休息出来るよねと相談の結果だった。
何しろトドラを出てから6日間、走りっぱなしだった。
予報によると明日からしばらく雨が続くので、快適に休養できる場所にしたかったのだ。

何件かホテルをあたって見つけた通りの角に面する宿は、
ちょっとしたアパートメントのような流し台がつき、日当り良好の好物件だった。
バス停、電車駅も徒歩圏内。
雨待ちのこの間にフェズに交通機関で遊びに行こうという計画だったので嬉しい立地。
何よりも仏系大型スーパーのカルフールが近くにあったのが良かった。

さっそくスーパーに繰り出したようこさんひろさんが、
ビールやポテチ、ハリボーのグミなど文明の香る食べ物を買ってきてくれた。
モロッコはイスラム国家なのでビールはマラケシュ以来だった。
ブシュッと開けた缶、グビリとした喉越し、あっという間に一感で酔っ払ってしまった。

観光地にやってきたのに観光そっちのけで引きこもる僕ら。
一応僕らの名誉のために言っておくと、チャリダーの観光は休養から始まるのだ。

なので一日休息を挟んでバスでフェズまでやってきた。
フェズといえば、世界一の迷路と称されるメディナ。
客引きのウザさもマラケシュ以上との噂を聞いていたので、気を引き締めて向かった。
だが実際は、僕ら観光客が訪れるような場所はメディナの中でも大きく2本の通りしかなく、
やがてそれらも一本の通りに合流するので、道を間違えようがないほどシンプルな作りだった。
もちろん通りの左右にはか細い路地があり、そっちに流れることも出来るのだろうけど、
そうやって“あえて”“自分の意志”で迷おうとしないと迷えないような作りだった。
巨大なスークが蟻の巣のように複雑に入り組んでいたマラケシュの方がよっぽど迷路だ、と思った。

覚悟して臨んだ客引きたちも決して自分たちから商売をふっかけてくるわけでもなく、
どこかぼんやりと店番に立っていたり、同胞同士で話をしていたりと商売っけがゼロだった。
そうなってくると人間はひねくれたもので、あんなに嫌だった客引きが恋しくてしょうがなくなる。
誰か声をかけてくれないかと歩いて回るが、結局皮なめしの地区で一人の若者が声をかけてきたのみ。
世界一の迷路もウザい客引きもどこにいったんだ?
雨がちな今日の天気がそうさせているのだろうか。

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1 件のコメント:

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